しなのいえ日記
KMブラケットによる付加断熱
200mm断熱。
ぼちぼちこのワードも認識されつつあるのではないでしょうか。
そう、壁の断熱材が200mmの厚さで施工されていることです。
なぜよいか?
普通、断熱材をどこに入れるかというと、壁の場合は柱と柱の間です。柱が105mmなら断熱材も105mm、柱が120mmなら断熱材も120mm、という感じです。
さて、ここで考えてみましょう。
この壁に外からの熱はどこを伝わりますか?
ひとつは断熱材。そしてもうひとつは柱ですね。
柱は木材です。
断熱性能を高性能グラスウールと比較すると、5倍も熱を通しやすいのです。
・・・・えっ?
木材が熱を通しやすい?
木はあったかいんじゃないの?
木製サッシとか高性能でしょ。
という声が聞こえてきそうな・・・。
そうですね。
木はそこそこ断熱性能がいいです。
材料の熱伝導率を比べてみると、アルミが236、木材は0.2、グラスウールは0.04。
アルミに比べると約1000倍性能がいいです。
しかし、グラスウールと比べると1/5。
やっぱり、断熱材のほうが断熱性能は高いのです。
・・・あたりまえか。
そこで、付加断熱。
躯体に105mm(4寸の躯体の場合は120mm)充填断熱し、その外側に100mm付加断熱し躯体ごとすっぽりくるみ、木材を覆い隠すのです。
だから暖かい。
シンプルですね。重ね着みたいで。
さて、付加断熱の方法にはいろいろあります。
1.柱の外側ににもう一回間柱を取り付ける
2.柱と直交するよう横に木下地を取り付ける
3.KMブラケットを使用する。
熱橋をとことん減らしたいなら、KMブラケットを使用するといいでしょう。
しなのいえ工房では付加断熱のときにはKMブラケットを使用しています。
KMブラケットとは、ポリカーボネート製の外壁保持材です。厚さが100mmあるので、断熱材を100mm付加することができます。
材質がポリカーボネートなのは、樹脂で熱伝導率が低いことと、モルタル壁のような重い壁でも支持出来る強度があるからです。
絶対暖かい家をつくる、しなのいえ工房のこだわりの一部分です。