しなのいえ日記

外壁の変化

住まいのデザインを構成する要素として外壁が受け持つ割合はとても大きい。

街並みを構成する要素としても。

  


では、いい外壁とは何か?

 


地域の景観に馴染むものがいいですね。

 


海外では地域で使う外壁が統一されている。

屋根の色までも同じという地域もあります。

 


日本で景観に馴染むとしたら板壁か左官ではないでしょうか。

また、シンプルな板金もいいと思います。

 


では外壁は経年によりどのように変化するのでしょうか。

 


左官の場合、仕上げ材により経年変化があります。

漆喰や無機系塗料の場合はそれ自体は変化しませんが、外的要因で付着したものが変化することはあります。

 


板壁の場合、とても変化します。

新築当初、塗装仕上げしたものが経年により塗膜がなくなります。

その時間は塗料や地域や方角によってさまざま。

 


塗料が落ちた状態がダメかといえば、そうではないと考えます。

社寺の多くは無塗装ですよね。

あのようなシルバーグレーが美しいと考えているので、時の経つままでいいと思います。

 


そこで、私たちが採用している塗料ははじめから経年変化したかのような色合いに近づけるよう調色しています。

 


先日、竣工から一年経過した【トモニワの家】の外観を拝見しました。


いい感じに褪色しています。

 


また、竣工から4ヶ月経った【ゆるり暮らす家】の状況。


杉の赤みが抜けつつあり、このあとシルバーに変化していく。

 


軒が深いので壁の上下で褪色の程度が変わりますがそれもまた味と捉えられるかどうか。

 


ずっと新品ぽいのがいいわけではないということです。


このブログを書いた人

設計・住宅アドバイザー

小嶋kojima

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