2015.11.16

未来に引き継ぐ建築

先日、長野県建築士会主催の「建築士フォーラム」に参加してまいりました。

この建築士フォーラムで学ぶ大きなテーマは「昔・今・そして未来の建築のあり方」。私は善光寺の街並み巡りのコースに参加しました。善光寺や周辺の街並みを巡りグループでディスカッションをし、そのヒントを見つけていきます。  

 

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  善光寺本堂です。

この日は七五三とかぶり、着物を着たお子さんと親御さんが手をつないでウキウキと歩いている姿がとても微笑ましかったです(´ω`)

 

約1400年の歴史を刻んできた善光寺は、古くから男女や宗教を問わず多くの参拝者を迎え、寛容な信仰形態が魅力なお寺です。今その善光寺を世界遺産にしようという動きがあります。まず世界遺産登録するには3ステップを経ないといけません。  

 

①カテゴリーⅠ

(世界遺産暫定リストになりうる資産)

↓地方自治体が文化提案書を提出

②世界遺産暫定リスト

↓日本政府がユネスコに推薦書を提出

③世界文化遺産  

 

善光寺はまだ①の段階にいます。この地域全体がもつ様々な文化的価値をつなぎ、世界遺産登録に向かってその魅力を高めていかないといけませんね。今回善光寺の歴史のお話をたくさん聞き、恥ずかしながら長野市民なのに知らないことがたくさんありました(笑) しかし世界に善光寺の存在を知っていただく前に、私たち地元民が善光寺の事を深く知らないといけません。身近な地元民が、善光寺を深く知り愛する。それこそが善光寺を未来へと引き継ぐ近道だと感じます。  

 

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  さて続いては善光寺通りです。

近頃善光寺通りを歩くと、古い母屋を改築したお店が多く見られるようになりました。

善光寺周辺を散策した後、10人程度のグループに分かれ「昔をキーワードにいいなと思うこと。未来に建築をどう託すか。」についてディスカッションをしました。私たちのグループでは「木の利用」に着目しました。昔から建築材料としても使われてきた「木」。「木」はどんな形になろうとも呼吸をしています。未来への託し方として、使えなくなった主要構造部の木材を家具などに使用する・古い母屋を用途変更しリノベーションするといった意見が出ました。そうすることで「木」は時代を経て、未来でも生き続けていくのです。

しなのいえ工房でも元々の軸組を残して、長く愛し住み続けられる「スケルトンリフォーム」を行っています。古き良き建物は記憶も宿しており、それは私たちにとって懐かしくもあり新鮮でもあります。善光寺通りもそうして街並みを壊さぬよう寄り添い、当時の記憶と共に継承しているのですね(´ω`)

私以外全員建築士で、発言するのにとても勇気が必要でしたが、しっかり自分の意見を発言できてよかったです(笑)  

 

お昼は善光寺通り近くの弥生座さんで、おいしい山の幸のせいろ蒸しをいただきました。蒸すことにより四季折々の野菜の風味がより深まり、信州牛が口の中でとろけます♡

弥生座さんの建物も、昔の畳間屋を再生したもので、高い天井・太い梁・通り土間・階段箪笥など長野の町屋を楽しめる建物です。是非足を運んでみてください。  

 

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  最後に東京大学大学院工学系研究科建築学専攻教授の松村秀一先生による「2025年の建築 七つの予言」の講演を受けました。

建築材料に現地の土を使い、住まなくなった時に自然と土に還る家などなるほどなと思ったことや、大工さんなどの出職が道具を郵便で送り公共交通機関でやってくるなど、想像もしなかった予言も飛び交い、他にもたくさんお話しいただきました。また「2025年の建築 七つの予言」の本も出版されているので、興味のある方は是非読んでみてください。  

 

信州木造塾で知り合った建築士さんも多く参加されていて、仕事の体験談や仕事の内容などたくさん話していただき濃密な1日を過ごすことができました。建築士だけの空間に1人で飛び込んでドキドキでしたが、新しく知り合った建築士さんとも交流を深められ、多くの方からニックネームで呼ばれるほど仲良くなっちゃいました(´ω`) これからも様々なものを吸収していき、自分のレベルをさらに高めていきたいです。

【むらまつ】